最近、ジェンダー問題に対する意識や、セクハラを問題視する気運が高まっていますね。
たしかに、以前の封建的で男性中心的な社会から変わりつつありでしょう。
ただ、そこのあなた。
自分は大丈夫だと思っていませんか?
女性に対して気づかずに、セクハラ・モラハラをしていませんか?
今回ご紹介する書籍は、恋バナ収集を通して恋愛相談を行うユニット「桃山商事」が出版した、
『良かれと思ってやったのに』です!
桃山商事のもとに集まる不満や疑問はほとんど男性に対するもので、
本書を通して、自分の内面を見つめ心の身だしなみチェックができるメンズ、を目指すものです。
自分はそんなこと必要ない!と、ほとんどの方が思っていると思います。
この本を読むまで、僕もそちら側でした、、、、
しかし、読みながら自分の胸に聞いてみると、思い当たることもチラホラ。
読む前とでは心の身だしなみが確実にかわる一冊。
それでは感想・評価をどうぞ!
概要
恋バナ収集というちょっと変わった活動を行うユニット「桃山商事」の代表を務める著者が、これまで1200人以上の女性たちの失恋話や恋愛相談に耳を傾けるなかで気づいた、失望される男性に共通する傾向や問題点とは? 女性たちの生の声を聞いてみると、男女でこんなにも違う景色が見えているのか、ということが浮かび上がってくる。ジェンダー観のアップデートが求められる現代を生きる、すべての人たちに贈る、より良い関係を築くための「心の身だしなみ」読本。
全5部で構成され、以下の通りとなっています。
PART1 「モヤモヤさせていること」
PART2 「軽く引かれていること」
PART3 「迷惑だと思われていること」
PART4 「悲しい気持ちにさせていること」
PART5 「理解できないと思われていること」
各パートで、男性に対する疑問や不安を、具体的な事例をもとに紹介し、解決をはかっていきます。
感想・評価 7 / 10
なんだか耳が痛い話ばかりで、けれども学びになるお話がいっぱいありました。
- なんでも恋愛的な文脈を受けとってしまう男性
- 決断を先延ばししてしまう男性
- 話を聞いていない男性、、、
挙げたらキリがないんですが、特に僕がみなさんに紹介したい事例は
「関係性の枠組みやアジェンダからはみ出してしまう男性」 です。
もう少し簡単に話すと、
「仕事は仕事、プライベートはプライベート」と切り離せる人です。
ちゃんと分けてるよ!と思ったそこのあなた。本当にできているでしょうか。
例えば、後輩の女性に好意を持った場合、これはもう仕方ありません。
ですがアプローチする際に、どう声かけますか?
「仕事終わりにちょっとあのプロジェクトの話しない?」
「今日のプレゼンの慰労会を、、、」
こんな声のかけ方なら、ちょっと怪しいです。
男性サイドは女性を誘いたい一心で気づいていませんが、女性サイドだと少なからず仕事の延長線上のお誘いに聞こえてしまいます。
そういったことが積み重なってあの時の誘いには乗ったのに!と憤慨すらしてしまいますが、
あなたの行動の裏に上司や取引先といった「権力・組織構造」が隠れていませんか?
もちろん恋愛的なお誘いだけでなく、日々の業務とは関係ないちょっとした頼み事など。
むこうが問題なく受け入れてくれていると勘違いする一方、女性サイドは権力構造のもとで黙認しているパターンがあります。
このように、身近な様々な事例を取り上げながら、我々男性が無意識的に行っている失敗を認め、明日から改善できるバイブルになっています。
少し不満があるとすれば、徹底した男性に対する提言だったことです。
筆者も男女で男性だけそうなっているわけではないと前置きは置いていますが、
両性からも日々を内省できる内容となっていますので、ぜひ男性だけでなく女性の方にも手に取ってもらいたい一冊でした。
(あと、挿絵が絶妙に好きでした(笑))
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