10月2日に行われたキングオブコント2021で、『空気階段』が優勝しました!
いやぁ、本当にうれしいです。ここまでの道のりを2人のラジオ「空気階段の踊り場」でずっと聞いていた身としては、キングオブコント決勝三度目の正直で優勝されたのは心を打たれました。
そこで今回は、空気階段を初めて知った人や、ネタをあまり見たことがない人に是非ともみてほしい単独ライブ『anna』のご紹介をしていきます!
空気階段とは?
東京NSC(吉本興業お笑い養成所)17期生で組まれたコンビ。エキセントリックなネタを作る水川かたまりと、変幻自在の演技力を持つ鈴木もぐらの融合で独創的なコントに定評がある。「芸人のラジオを聞いてお笑いを志した」と公言するほど二人ともラジオ好きで、『空気階段の踊り場』(TBSラジオ 毎週月曜24:00~25:00)ではコアな人気をもつ。キングオブコント2021優勝。
単独ライブ『anna』
2020年3月に開催を予定していた第4回単独ライブ『anna』だったが、新型コロナウイルスの影響で延期になり、振替公演の8月も中止となってしまう。「単独ライブは、空気階段にとって”コア”の部分」という信念を持ち、常に準備を怠らなかった空気階段は、当初の開催予定から約1年の時を経て念願の単独ライブの開催を果たした。熱量マックスで解禁されたライブチケットは即完売。「単独をやりたいから芸人をやっている。満足させます。」と語る空気階段の絶対に見逃せない第4回単独ライブ『anna』の公演を、ファンに届ける。
TOWER RECORDS商品紹介より
コロナウイルスの影響によってずっと延期になっていた単独ライブですが、2021年春に満を持して公演になりました。
配信チケットでは10,000枚を超える記録的な売り上げとなった作品がDVD化されました。
それではネタバレにならない程度にそれぞれのネタを簡単にご紹介していきます。
noriko
付き合って二年目になるnorikoさんに手紙でプロポーズをする男性。絵に描いたように不器用な男性の告白が歯がゆくも微笑ましいです。
プロポーズする男性はもぐらさんとかたまりさんを合わせたようなキャラなのかも?
かたまりさんの離婚歴を知っていると、より楽しめるかも。
27歳
売れっ子ミュージシャンのクボちゃんは、世に出たヒット作を超える作品を生み出せず、苦悩していた。昔よく訪れた場末の居酒屋に顔を出すと、そこには常連のカメちゃんの姿が。親身になってくれるカメちゃんに自らの悩みを提案すると、カメちゃんはとんでもない提案をしてきて…
空気階段のスピリットが詰め込まれている作品。人間って、誰かに励まされ、そして励ましてもいるんだなとしみじみ思いました。
SD
個人的に一番腹抱えて笑った作品。天才ハッカー、ドウシマセイジ通称「SD」が最悪のシステム破壊プログラム『ミューズ』を開発して世界を混乱に陥れようとする。警察のヤブキさんに残された選択肢は「SD」が設定したパスワードを突破するしかなく…
かたまりさんの狂人キャラには外れがないです。
メガトンパンチマンカフェ
雨宿りの為にふらっと立ち寄った喫茶店は、奇抜な設定のコンセプトカフェ、『メガトンパンチマンカフェ』でした。
なんとキングオブコント2021の最終決戦で披露されたネタ。単独のネタでは、キングオブコントにはなかった要素も詰め込まれており、テレビで見たという方も必見です。
コインランドリー
人目を盗んでコインランドリーにある女性ものの下着を盗む男。何事もなくその場を後にしようとすると、泥棒に声をかける男がいて…
たまーにわたしもコインランドリーを利用するんですが、こんな人がいるならもっと利用したいかもと思いました(笑) 心のお洗濯も兼ねて、コインランドリーに足を運ぼうかな。
銀次郎24
営業の外回りに少しサボって個室ビデオ店におとずれた男性。適当にアダルトビデオを何本か見繕って個室でVRゴーグルをつけていると、部屋に宇宙服のようなものを着た男が奇妙な機械を持って入ってきて…!?
こんなテクノロジーあったらいいな、って誰しもあると思うんですけど、このネタの発想はさすがに出てこないなーと感心さえしました(笑)後半に流れる映像もリアリティあるチープ感が出ていてよかったです。
Q
強盗によってなんとか大金を手にした二人組。安堵したのも束の間、奇抜な恰好をしたニンゲンと、5~6人の自分のそっくりさんに囲まれ、奇妙な世界に誘われます。
あまりにも独特すぎるネタでした。なんかつかめそうでつかめない、何度も気になってみたくなるネタです。
anna
同じ深夜ラジオを聞く高校生の男女の物語。シマダさんは勉強の最中ふとラジオを聞いていると、深夜ラジオ『チャールズミヤギの、この時代この国に俺が生きてるからって勝手に勇気もらってるんじゃないよラジオ』が流れてきて、ラジオの自由さと面白さに感動する。
ある日、一緒の掃除の班の内気な青年、ヤマザキくんが筆箱にラジオのコーナーの景品『チャールズステッカー』が張ってあることに気づき、同じリスナーであることに気づく。
ラジオの話や掃除の時間を通して距離が縮まる2人。
ヤマザキくんはタクシーの運転手、シマダさんは実家のカフェを継ぐことを決めていたため、進路はバラバラに。
最後に告白を決意するが…
最高のネタでした。空気階段のコントはかなりの数を見ているんですが、個人的にダントツです。
annaの前にやった7つの独立したコントが、このannaで全て絡み合い、1つのコントになります。一本の映画を見ているような感覚になり、こんな完成度の高いコントを見れたことが衝撃でした。
お2人が公言している「ラジオを聞いて芸人をはじめた」や、「単独をやるために芸人をしている」という言葉が、このannaというコントに集約されていました。
これを見たあなたは今よりももっと、空気階段が好きになるはず。
全体の感想
サイコゥサイコゥサイコゥ!
本当にサイコゥサイコゥサイコゥ!!なネタでした(かたまりさん風 笑)
個々の独立したネタとしてもおもしろいんですけど、最後のannaで心をばっちり射抜かれました。
伏線の回収も鮮やかだし、テレビでみれないようなネタもあって最高の満足感でした。
コントに詰まっている人間愛
今回の単独を見てより思ったんですけど、空気階段のコントって、すごく愛にあふれてるんです。
どちらかが特徴的なキャラクターを演じることが多いんですけど、ただ変人として扱ったりおかしいやつって笑いで終わるんじゃなくて、その人の優しさだったり良い面が見え隠れするんです。
決して自分たちと違う人たちを線引きして扱うんじゃなくて、ノーサイドで笑いあおうっていう気持ちが散りばめられているんですよね。
ラジオを聞いていても思うんですが、コントからも彼らの人間性が伝わってきて応援したくなるんです。
きっとこれからもコント界を牽引してくれる存在になってくれると思います。
絶対に後悔しない最高のお笑い単独ライブ『anna』ぜひ皆さんもご覧ください。
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