誰でも40分で小説が書ける?「ショートショート」の書き方 実際に管理人も書いてみた

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みなさん、小説を書いたことはありますか?

…多分、大半の人がノーと答えると思います。

小説なんてものはおろか、まともに文章を書く機会さえないという人も多いと思います。

そんな自分が小説なんて書けるわけない…

そう思っていませんか?
かく言うわたしもそう思っていたんですが、そんなことないんです!!

誰でもポイントを抑えるだけで、簡単にショートショートの小説が書けちゃうんです。

ということで書く際のポイントを、実際にわたしが書いた例とともにご紹介していきます!

今回はこの書籍を参考にしました。

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ショートショートの書き方

そもそもショートショートとは?

ショートショートというジャンルがそもそも分からないという方、それで大丈夫です。

というのも、ショートショートに明確な定義は存在しません。

原稿用紙2~3枚程度の短い小説!と思ってくれれば問題ありません。

人によってはすごく短く、ちょっぴり長くても小説として完成されちゃえばそれはあなただけのショートショートです。

ショートショートの書き方

1.名詞を20個考える

なんでもいいです。名詞を20個考えてください。

スマホ、ビール、ハンカチ…

思い浮かばなかったら、今近くにあるものを探してみましょう。簡単に20個見つかると思います。

2.名詞の中から一つ選び、そのイメージを10個書く

先ほど考えた20個から直感で一つ名詞を選びましょう。

今回わたしが選んだのは「ビニール袋」

そこから、「ビニール袋」について自分が思いついたイメージを10個膨らませていきました。

こんな感じ。

だいぶ偏見も含まれていますが(笑)

イメージは名詞、形容詞、副詞、文章にしてもOKです。

3.選んだイメージと、別の名詞を掛け合わせた変な言葉を作る

どういうことかと言いますと、まず2で書いたイメージから一つ選びます。

わたしは「入っているものはそれぞれ違う」を選びました。
人によって同じビニール袋でも買い物の中身は違いますからね。

そして、1で挙げた別の名詞を一つ選びます。

選んだのは「豚」です。

そして、ビニール袋のイメージ「入っているものはそれぞれ違う」と、「豚」という言葉を掛け合わせてストーリーを考えるのです。

全く違うもの同士を掛け合わせることで、想像もしていなかったイメージが湧くんですね。

わたしはこの二つを合わせたものについて、豚という容器にそれぞれ別の中身が詰まっていたら変わっているよなぁと考え、大筋のストーリーを考えることにしました。

4.物語のあらましを考える

さいごに、物語の大筋を考えます。

主人公は誰なのか、他に誰がでてくるのか。

時代はいつで、どこで起きている話なのか。

つくられた言葉・概念はどんないいことがあって(どんなことが起きて)、どんな悪いことがあるのか(最初と反対のことが起きるか)を考えます。

箇条書きで結構です。
箇条書きがそのまま完成品になることもあります。

肉付けをしたければお好みでセリフを増やしたり、設定を深くししてみてください。

それでは、実際に工程をふんでわたしも書いてみました。

実際に書いてみた

「器官肉」

「おい、見ろよリング。見たことねぇ豚がいるぜ」

目まぐるしいスピードで豚肉を切っていたサムが突然手を止めて騒ぎ出した。

サムは作業の速さは加工場でピカイチだったが、なにか一つでも気になることがあると集中力を切らす男だった。

「わけわかんねぇこと言ってないで指を止めるな」
サムの発言を気にする様子もなく、背中合わせの作業台でリングは黙々と豚の枝肉をカットしていく。

ベルトコンベアから流れてきた豚の枝肉を卸売業者用にカットする部門はこの工場内で5つあったが、サムたちだけが2人のみの班だ。
恐ろしく仕事が速いということでサムとリングの2人体制を任されているが、給料は他の従業員と変わらない。

仕事ができるがゆえに損をしており何とも言えないが、リングは文句1つ言わない。
所詮自分たちは使われる側で、そんなこと今気にしたって仕事が楽になるわけじゃない。

サムのほうは自分が損な役回りをしていることに気づいていないだろう。
ビックリするほど馬鹿なやつだがその方がリングとしてもありがたいし、言って落胆させる意味もない。

「いや、だから本当なんだって。どうすりゃいいか分かんないし見てくれよこれ」

どうやらサボりたいわけじゃないらしい雰囲気で、リングは振り返った。

「な?こんなのどう見たってバラ肉豚じゃないだろ?」

「これは…肝臓豚だな」

「へぇー、これが肝臓豚かぁ、写真で見たよりグロテスクな見た目してんなぁ」

顔もない器官肉の枝肉をまえに、サムは興味津々に眺めている。

器官肉が流通してはや10年が経った。
iPS細胞の応用に当初は移植手術など医療分野での貢献が目立った。
ところがiPS細胞で技術革新した業界は医療だけにとどまらない。
最たる例が畜産業で、器官肉の発明だ。

ホメオティック遺伝子の操作によって生体に占める特定の器官の割合をふやし、生存に必要な残りの器官をiPS細胞によって補完する。
具体的に言うと、体のほとんどをバラ肉で構成されるバラ肉豚やモモ肉牛などだ。

「肝臓肉も基本的には変わんない。包丁の入れる方向にだけ気をつけて一応カットしとけ」

肝臓豚の肉が流れてきたのは上流工程のミスだが、自分たちが文句を言われないように加工はしておく。

「剥皮とか背割りの奴らは何見て仕事してんだよ。どう見たってバラ肉豚じゃないだろ、この肝臓のやつは」

ボソボソ文句を言いながらも、サムは再び指を動かす。

「あいつらはラクダのコブが流れてこようが剥皮して背割りして俺らに流す。そういう仕事をするやつらだ」

バラ肉豚は普段見慣れているが、他の器官肉をマジマジ見ると冷や汗がうっすら出るような気味の悪さがある。

生体の90%がバラ肉や肝臓だけで構成されている食用肉。

流通当初は器官肉に対して「生命の冒涜だ!!」との声も上がったが、世界的な人口増加による需要により、それに異を唱えるものはもう少ない。

人間は自分たちにとって都合の良い正義しか行わない。

「こいつらもちゃんと生きてたんだよなぁ」

包丁を振り下ろしながらもサムは命について思案する。

今や器官肉の流通で、食用の肉に従来の豚や牛はほとんどつかわれなくなった。

今さら従来の動物を食用にするのは倫理的に問題だとされているらしいが、こいつらだって生きている。

現場に立って包丁を入れている末端の自分たちだけが命の違和感を覚えているのは皮肉なものだ。

「みんな器官肉も生きものなんだって分かってないんだよ。そんな差なんてないのに」

「おまえの考えには俺も賛同するよ。けどそんなこと考えたって仕方ないんだ。俺たち使われる側は黙って仕事するしか」

「だいたいリングはそんな頑張って仕事して何が楽しみなの?次の給料日なんか買うものでもあんの?」

「…鼻かな。半年金貯めて、やっと買えそうなんだ」

「うわーすげぇ!俺と同じ給料でそんな高い買い物できるまで貯めたのか」

そういって器官人間の2人は仕事に戻る。
労働用に作られた親指あがりのサムと薬指あがりのリングは、従来の人間の為に今日も働く。

感想、あとがき

いかがでしたか?

完成度はともかく(笑)、まったく初めて小説を書いてみたわたしでも40分で書くことができました。

キャラクターを2人、場所は工場、時代は近未来など、工程にはめ込んでいきました。

あとは、豚のなかの肉がそれぞれ違う「器官肉」という言葉を使って、ストーリーを作成していきました。

やってみたら分かるんですけど、本当にサクッと書けちゃうんです!

書いてみてすごく楽しかったので、これからは少しづつ書いてうまい小説を書いてみたい!と思いました。

ぜひ皆さんも一緒に、ショートショートを書いてみてください!

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